【周囲の自然と調和し静寂と品格を持つ宝物館】東京国立博物館法隆寺宝物館 / 谷口吉生

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けんちくみならい
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令和7年3月に東京都台東区の上野にある「東京国立博物館 法隆寺宝物館」に行ってきました。

建築家の谷口吉生さんによる設計で、周囲の自然と調和し静寂と品格を持つ空間が特徴的な宝物館です。

建築の特徴と実際に訪れた際の記録を16枚の写真と併せて紹介していきます。

※この記事の内容は2025年3月時点のものとなります。


周囲の自然と調和し静寂と品格を持つ宝物館

施設概要

所在地  : 東京都台東区上野公園13-9

主要用途 : 博物館

設計 : 谷口建築設計研究所

竣工 : 1999年3月

営業時間 : 9:30 〜 17:00

休業日  : 月曜日

※詳細は公式サイトをご覧ください


周囲の景観と調和するファサードを持つモダニズム建築

正面から建物を見た様子。

谷口吉生さんの建築の特徴である垂直と水平線が特徴的なファサードデザイン。

細く丸い柱が垂直方向を強調しています。


建物の前面には池が設けられていて、建物の外観を反射しています。

アプローチはその水盤を切り裂くように設けられていて、訪れる人たちの気持ちを高揚させてくれます。


ヒューマンスケールのエントランスは谷口吉生建築の特徴の一つ。

美術作品に触れる前に身体スケールに戻す役割を果たしています。


けんちくみならい
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外観は水平と垂直の方向性が印象的なモダニズム建築

花道のように来訪する人たちを迎え入れるアプローチが訪れる人の気持ちを高めてくれます。

ガラスに反射する青銅色のドームもファサードに彩りをもたらしていました。


大きな気積を持つ開放的なエントランスホール

エントランスホールから出入口を見た様子。

身体スケールのエントランスを入ると、天井高の高いエントランスホールに至ります。


エントランスホールから外の景色を見た様子。

格子によって低く抑えられた視線から、水盤と周囲の自然が調和した美しい風景を見ることができます。


ホールに置かれたキャブアームチェア。名作椅子に座ることもできる博物館。


天窓と格子状のサッシから降り注ぐ光が心地よい空間。

また、淡い黄色の壁面がやわらかい印象を作り出しています。


吹き抜けに飛び出す、3階の踊り場空間。

開放的なエントランスホールに視覚的なアクセントを加えている。


けんちくみならい
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建物に入るとまず開放的なエントランスホールが来館者を迎え入れてくれます。

天井高の高い開放的な空間で、天窓格子から差し込む光がやわらかい印象を作っていました。

また、外を眺めると水盤と自然が美しい景色を見ることができます。


気品と静寂を持つホールと展示エリア

2階踊り場から階段吹き抜けを見た様子。

サッシや蹴込みの格子が水平と垂直の美しいラインを作っています。


格子は木漏れ日のような光を作り出し、時間によって移ろう心地よい空間となっていました。


展示室内部を見た様子。

展示されている作品は奈良の法隆寺にあった宝物で、およそ300もの数の作品が収蔵されています。


展示室を繋ぐ吹き抜け階段。

トップライトから降り注ぐ光が展示作品を照らし、印象的な空間を作り出していました。


けんちくみならい
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エントランスホールを抜けると、各階を繋ぐ美しい吹き抜け階段や、宝物が収蔵された展示室があります。

展示室は静かで品格のある空間となっていて、静寂の中で宝物を鑑賞することができます。

また、1階にはレストランが入っていて、食事やお茶をすることもできる。


アクセスマップ

けんちくみならい
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以上で、建築家の谷口吉生さん設計による「東京国立博物館 法隆寺宝物館」を紹介しました。

美術館建築で世界的に評価を受けている谷口吉生さんの設計で、奈良の法隆寺にあった宝物を鑑賞することができる博物館。

上野公園に隣接した位置にあり、周辺の自然と調和し、水平や垂直のラインが美しいモダニズム建築です。

1階にはレストランも入っていて、品格のある博物館で食事やお茶をすることもできます。

とてもおすすめの施設なので、皆さんもぜひ訪れてみてください。


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