【ガラスのキューブとスロープが空を散歩するような空間を作る展望施設】葛西臨海公園クリスタルビュー / 谷口吉生

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けんちくみならい
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令和7年3月に東京都江戸川区の葛西臨海公園内にある「葛西臨海公園クリスタルビュー」に行ってきました。

建築家の谷口吉生さんによる設計で、ガラスのキューブとスロープが空を散歩するような空間を作る展望施設です。

建築の特徴と実際に訪れた際の記録を12枚の写真と併せて紹介していきます。

※この記事の内容は2025年3月時点のものとなります。


ガラスのキューブとスロープが空を散歩するような空間を作る展望施設

施設概要

所在地  : 東京都江戸川区臨海町6-2-1

主要用途 : 展望施設

設計 : 谷口建築設計研究所

竣工 : 1995年7月

営業時間 : 9:00 〜 17:00

休業日  : 水曜日(クリスタルカフェ)

※詳細は公式サイトをご覧ください


公園の景観に調和する低く水平に伸びたファサードデザイン

葛西臨海公園駅から海へ続く「海へのプロムナード」の先にあるクリスタルビュー。

そのプロムナードの延長のようにスロープが巡り、空を散歩するような空間体験ができる展望施設となっています。


施設の目の前に着くとゲートが景色を切り取り、東京湾と空による美しい景色を望むことができます。


南側から建物を見た様子。

外周を巡るスロープと格子状のサッシやブレースが作る光の陰影が特徴的な空間作り出しています。


けんちくみならい
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葛西臨海公園クリスタルビューは地下1階、地上2階建で、高さは11mと展望施設としては低い建築になっています。

これは周辺が開けた公園であることから、眺望のための高さが必要なく、周囲の木々の高さに馴染むよう計画されたため。

公園の緑にガラスのキューブが映える美しい展望施設となっています。


光と影のコントラストが美しい開放的な内部空間

建物出口付近から内部を見た様子。

スロープがコアの外周を巡り、所々に展望のためのスペースが設けられています。

2層の高さを持つ吹き抜けが開放的な空間を作っていました。


2階通路から内部を見た様子。

奥に広がる暗い空間は展示コーナーとなっていて、光が差し込む通路や展望スペースとのコントラストを作り出していました。


内部空間は柱のない開放的な空間となっていて、格子状のサッシと中央のコアが構造上の役割を果たしています。

吹き抜け部分に現れるコアとサッシを繋ぐブレースが、水平力を中央のコアに伝達。


2階展望コーナーを見た様子。

外に見えるのは、この建築と同じく谷口吉生さんが設計した「葛西臨海水族園」で、ガラスのドームが印象的な外観をしています。

ガラスのドームとガラスのキューブが対となって、公園の景観を作り出しています。


通路に広がる光が拡散する空間。

差し込む光と察しやブレースの影が空間にリズムをもたらし、非日常的な空間を作っていました。

けんちくみならい
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施設内部に入ると柱がなく、光の充満する開放的な空間が広がります。

外の景色を眺めながらスロープを巡ると、空を散歩しているような体験ができる。

また、光と影のコントラストが美しい内部空間を作り出していました。


地下1階部分は鉄筋コンクリート造で作られた箱

地下1階部分は鉄筋コンクリート造で構成されていて、上部のガラスキューブとは異なり閉じた空間となっていました。

その地下1階には、カフェやバーベキューができるテラス席があります。


けんちくみならい
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地下1階にはカフェ「CRYSTAL CAFE」が入っていて、一息つくことができます。

軽食やドリンクを提供していたので、ホットサンドとアイスコーヒをいただきました。

ピクニックセットの提供もあったので、天気のいい日は隣接する公園広場で過ごすのもおすすめです。


アクセスマップ

けんちくみならい
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以上で、建築家の谷口吉生さん設計による「葛西臨海公園クリスタルビュー」を紹介しました。

葛西臨海公園内にある建築で、高さが低く抑えられ、周囲の自然と調和した展望施設。

ガラスのキューブによる開放的な空間内のスロープを巡ることで、空を散歩しているような空間体験ができます。

地下1階にはカフェが入っていて、軽食や飲み物をいただきながら一息つくこともできます。

とてもおすすめの施設なので、皆さんもぜひ訪れてみてください。


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