【石州瓦による新しい街の風景となる公共建築】島根県芸術文化センター グラントワ / 内藤 廣

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けんちくみならい
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令和6年12月に島根県益田市にある「島根県芸術文化センター グラントワ」に行ってきました。

建築家の内藤廣さんによる設計で島根県の原風景を作る石州瓦による空間が特徴的な建築です。

建築の特徴と実際に訪れた際の記録を23枚の写真と併せて紹介していきます。

掲載している写真はクリック(スマホはダブルタップ)すると拡大できます。コメント付きなので、記事の内容と併せてご覧ください。

※この記事の内容は2024年12月時点のものとなります


周辺環境に馴染み、風景となる平屋の複合施設

施設概要

所在地  : 島根県益田市有明町5-15

主要用途 : 美術館・劇場

設計 : 内藤廣建築設計事務所

開館時間 : 9:00~22:00

休館日 : 毎月第2火曜日および第4火曜日

※詳細は公式サイトをご覧ください

けんちくみならい
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島根県の益田市にある「島根県立石見美術館」「島根県立いわみ芸術劇場」が一体となった複合施設。

愛称のグラントワはフランス語で「大きな屋根」を意味しており、その屋根と外壁に使用されている石州瓦が特徴的な外観を作っています。

島根の景観をつくる石州瓦の家並みに馴染む平屋の複合施設が、新しい街の風景を作っていました。


中間領域となる美術館やホールを繋ぐ回廊空間

けんちくみならい
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エントランスを入ると、中心にある中庭を囲むように配置された「回廊」に入ります。

回廊は美術館や劇場、内外を繋ぐ空間となっていて、中庭を介した景色や美術館の中庭を見ることができます。

中庭を見ながら回廊を歩くだけで、視覚的に楽しく気持ちのいい空間でした。


石州瓦とレンガタイルによって作られる大きな中庭

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施設の中心にはこの建築の一番の特徴である中庭空間があります。

中庭は45m四方の大きさを持つ広場で、25m四方の水盤を内包します。

中心に張られた水を抜いて、大きな広場として使うこともできるそう。

屋根と外壁に使われる朱色の石州瓦レンガタイルが印象的な空間をつくっていました。


荘厳な雰囲気のある美術館ロビーと展示空間

けんちくみならい
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施設の東側に配置された「島根県立石見美術館」

最大天井高さが11mにも及ぶロビーは、コンクリート打ち放しのヴォールト天井を持つ空間。

教会建築のようなヴォールトと側廊によって構成された空間は荘厳な雰囲気でした。

展示室もカリン材による赤い床面が魅力的な空間を創り出していました。


コンクリート打ち放しの巨大なホールが佇む劇場

けんちくみならい
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エントランスの逆側に配置された大きなボリュームには「島根県立いわみ芸術劇場」が入っています。

ホワイエと一体的な空間に大きなコンクリートのホールがあります。

内部もとても魅力的な空間なので、次回はイベントがやっているときに来たいなと思いました。


グラントワを構成する朱色の仕上材たち

けんちくみならい
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グラントワでは、使用されている赤茶色の仕上材がとても印象的でした。

屋根や外壁に使われている「石州瓦」と内外の壁や床に使われている「レンガタイル」が美しい空間を創り出しています。

特に「石州瓦」は、島根県の原風景をつくる屋根瓦で、グラントワでは通常使用されることのない外壁にも使用されています。


館内のレストランカフェで一息

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館内にはカフェレストランの「レストラン ポニイ」があります。

チョコレートケーキとカフェラテを美味しくいただきました。


アクセスマップ

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島根県の萩・石見空港からバスで約40分の立地にあるグラントワ。

私は松江からカーシェアを使って行ったため、3時間弱かかりましたが、行って価値のある素敵な建築でした。

大ホールの内部も非常にインパクトのある空間なので、劇場の催しがある日に訪問するのがおすすめです。

屋根と外壁に使用されている赤茶色の石州瓦がつくる建築がとても素敵なので、皆さんも是非訪れてみてください。