【蓮池の中に沈む朱色の本堂が特徴的な寺院】本福寺 水御堂 / 安藤忠雄

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けんちくみならい
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令和6年9月に兵庫県淡路市にある「本福寺水御堂」に行ってきました。

建築家の安藤忠雄さんによる設計で、蓮池の中に沈む朱色の御堂が特徴的な寺院です。

建築の特徴と実際に訪れた際の記録を11枚の写真と併せて紹介していきます。

※この記事の内容は2024年9月時点のものとなります。


神聖な領域へのプロムナード

施設概要

所在地  : 兵庫県淡路市浦1310

主要用途 : 寺院

設計 : 安藤忠雄建築研究所

開館時間 : 9:00 〜 18:00

休館日 : 無休

※詳細は公式サイトをご覧ください


小道を抜けると白い小石と横に長いコンクリート壁が来訪者を迎えます。

この壁が日常空間と非日常空間を分ける領域となっている。


けんちくみならい
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海を背中にして、丘を登ると見えるコンクリートの長い壁。

直線状と曲線状のコンクリート壁が日常と神聖な領域を分けています。

また、このアプローチが水御堂への期待感を高めてくれます。


楕円形の蓮池が印象的な空間を作る

曲線の壁を折り返すと現れる楕円形の蓮池。

蓮池は長い方に40m、短い方に30mの形状をしています。


仏教ではハスの花は神聖な花とされていて、悟りを開いた釈迦の姿を象徴しているとも言われています。

その蓮いっぱいの池に仏や人など、全てが包み込まれるような寺院。


大きな蓮池の中央には階段があります。

丘の上に上がる小道や、コンクリートの壁に隔てられたアプローチ空間が、蓮池の下にある御堂への期待感を膨らませます。


けんちくみならい
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私が訪れたのが9月だったので、スイレンの花が少し咲いている状態でした。

オオガハスは6月〜7月、スイレンは5月〜9月に花が咲き、神秘的な景色をつくります。

そして、この階段の下に朱色の本堂があります。


蓮池に沈むように階段を下った先には

結構長い階段が来館者を地下に導きます。

階段下から見上げると、コンクリートの壁が空を切り取ったような景色。


階段を下って左手にあるのが、直径14mの朱色の本堂。

よく見ると、細長い杉板が本堂の壁を構成しているのがわかります。


本堂の周囲には回廊が巡り、左手に下足入れがあり、時計回りに巡ることができます。

コンクリートの冷たい表情と朱色の温かい表情が、コントラストを生み出しています。


けんちくみならい
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蓮池の中央の階段を下り、地下に入ると赤い御堂が来館者を迎え入れます。

林立する細い杉板が円形の本堂を作り、その内部は内陣と外陣に分かれる構成。

本堂の周りには回廊が巡り、帰路で通る西側の開口からは、光庭と格子壁を通して、美しい光が差し込みます。


アクセスマップ

けんちくみならい
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以上で、建築家の安藤忠雄さんによる「本福寺水御堂」を紹介しました。

本福寺水御堂は、蓮池の中に沈む朱色の本堂が特徴的な建築。

丘を登ってから、蓮池の中に沈むようなアプローチを通して、とても神秘的な空間体験ができる建築なので、皆さんもぜひ訪れてみてください。

新神戸駅からバスで1時間20分程度の立地にあります。


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