茨城県・日立にあるかまぼこ状の大屋根が印象的な「日立市役所」
日立市出身の妹島和世さん率いるSANAAが、2013年にプロポーザルコンペで選ばれ、2017年〜2019年にかけて建て替えられた市庁舎です。
日立の山と海に挟まれた街を繋ぐ、大屋根が特徴の建築で、柔らかい印象の新しい日立の景観を作り出しています。
今回は、そんな大屋根を持つ建築を紹介していきます。

この建築の一番の特徴は、庁舎の前面に広がるヴォールト状の大屋根です。
アーチが連続する形状の屋根が敷地の大部分を覆っていて
下部は「みんなの広場」として市民に開かれた、明るく開放的な場所になっています。
駅から向かうとまず目にするのがこの大屋根で、思っていたよりも大きな印象を受けました。
屋根の下部空間はタクシー乗り場や、キッチンカーがあるほか、子供が遊べるような芝生の広場もあり、まさに「みんなの広場」となっていました。

大屋根は庁舎内部にも連続していて、アーチ状の天井が印象的な空間になっています。
また、この天井に照明を反射させることで、柔らかい雰囲気の内部空間を作り出しています。
庁舎の1階は多くの方が利用されるため、柔らかい印象を作り出すアーチがとてもいいなと思いました。
外から差し込む光と照明が、天井や床に反射することで、庁舎ながらとても心地のいい空間になっています。

庁舎の前面にある大屋根の下には、多目的ホール棟があり、カフェも併設されています。
屋根の隙間から差し込む光や、アクセントとなる家具の色、柔らかい素材のカーテンなど、庁舎とはまた異なる空間になっています。
庁舎内部に小さく設けられることの多いカフェですが、
とても利用しやすい場所にあり、気軽に利用できる場所になっていました。
実際に利用させていただきましたが、メニューも豊富で、味も美味しかったです。

7階建ての庁舎の最上階には、市民ラウンジがあり、そこから海を望むことができます。
屋根のリブが、波や風のような雰囲気を作り、自然を感じさせる景色を作り出しています。
海沿いにある日立駅から、バスを使って10分ほどの立地にあるため、この庁舎からも太平洋を望むことができます。
日立に初めて訪れましたが、自然を感じることができるこの街がとても好きになりました。

かまぼこ状の大屋根が特徴的な市民に開かれた市庁舎。
大屋根は内部にも連続していて、アール状の天井が柔らかい雰囲気を作り出しています。
大屋根の下部は、「みんなの広場」として様々な利用ができる空間になっています。
かまぼこ状の大屋根が内外に魅力的な空間を作り出していて、また訪れたいなと思う庁舎建築でした。
意図したものかわかりませんが、広場に落ちるかまぼこ状の影も印象的。
訪問した際の建築VlogをYouTubeで公開予定です。よければご覧ください。

