【K5】歴史ある銀行をリノベーションした、日本と北欧のデザインが融合した複合施設。

東京・日本橋にある「K5(ケーファイブ)は地下1階と1階が飲食店、2階〜4階がホテルになっている、マイクロ・コンプレックス。

1923年に渋沢栄一氏によって、日本初の銀行として建てられた「旧第一国立銀行」の別館がフルリノベーションされ、2020年2月に複合施設としてオープン。

空間デザインをスウェーデンの建築家ユニットであるCKR(クラエソン・コイヴィスト・ルーネ)が行い、設計・施工をADX、植栽演出をYardWorks、企画・運営をFERMENT Inc.が行っています。

また、K5は平和不動産が取り組む「日本橋兜町・茅場町再活性化プロジェクト」の第1弾として展開されている施設で、日本橋の地域活性化を担う最初の施設となっています。


リノベーションされた銀行建築

旧第一国立銀行別館を設計したのは、銀行建築の第一人者であった西村好時(にしむらよしとき)氏で、

地下1階、地上4階の鉄筋コンクリート造による、荘厳な外観を持つ建築となっています。


「時の経過を素直に表す」ことをコンセプトに、経年変化や過去の痕跡を残す方針がとられ、

綺麗にリニューアルするのではなく、銀行だった当時のファサードがそのまま残されています。

けんちくみならい
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リノベーションで綺麗にするのではなく、銀行だった物語を感じられるファサードとして、最小限の介入が行われているのが特徴。

また、施設の名称となっている「K5」は、リノベーション前の建物名である「兜町第5平和ビル」が由来となっています。


美しいインテリアが作る客室

K5 SUITE

館内は、CKRによって日本と北欧デザインの融合が図られていて、日本独特の感覚である「あいまい」に着目した空間デザインが行われています。

緩やかに区切られる空間や、麻のカーテンから差し込む柔らかい光など、曖昧さによってできた、ここにしかない空間が作られているのが特徴です。


照明や椅子などのインテリアも必見で、K5のアイコン的な存在の和紙照明は、このホテルのためにCKRがデザインしたオリジナルのもので、日本の「お米」の形状がモチーフになっています。

また、空間を緩やかに仕切る藍染のカーテンも印象的で、手染めによって波のような美しいゆらぎが表現されています。


この他、折り紙から着想を得たラウンジチェアや、竹を脚に用いたソファ、

畳をモチーフにしたラグ、テラコッタによる鉢植えなどもCKRによるデザインで、空間に彩り存在感を与えています。

けんちくみならい
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渋沢栄一氏の家業が藍玉の製造だった物語から、藍染によるリネンの「カーテン」が使用されていたり、

畳をモチーフにした「ラグ」は、家具の置き跡や、い草の匂いを考慮して、ウールで作られているなど、

日本の歴史や文化を取り入れるための、様々な工夫がCKRによって施されています。


通路も一体となった空間

館内の随所で見られる美しいターコイズブルーの床タイルは、約20パターンの異なる模様で構成され、

客室の入り口と廊下で同じ柄のものを用いることで、内外が一体的に感じられるデザインが施されています。


そのため、廊下が「軒先」や「縁側」として感じられるような場所になっているほか

ふんだんに置かれた緑豊かな植栽が、日本橋のオフィス街にありながら、自然を感じられる空間を作り出しています。


また、開口部には障子のような透過性を持つ、カラーフィルムを貼った「磨りガラス」が設けられ、彩り豊かな光が差し込みます。

夜には真鍮で作られた照明の灯りと、隣接する首都高を走る車両のライトによって、雰囲気の異なる幻想的な空間を作ります。

けんちくみならい
けんちくみならい

客室だけでなく、廊下もとても美しい空間になっていて、思わずベンチに腰掛けて過ごしたくなるような空間になっていました。

このホテルに滞在することで、様々な刺激をもらえる空間が随所に作り出されています。


1階にはカフェやバーが入る

レセプション

1階のエントランスを入ると、K5を象徴する照明と床タイルが来館者を迎え入れ、

左手にカフェ、右手にバーが位置し、宿泊者でなくても気軽に利用できる複合施設になっています。


CAFE DANCE

カフェは、リノベーション前の重厚感や素材感が残る空間になっていて、

カフェチェアの代名詞とも言われるトーネットの名作椅子「no.14」を、CKRが現代的にリデザインした赤い椅子が空間を彩っています。


AKAI BAR

バーは、壁だけでなく天井も赤く塗られた、真っ赤な空間になっていて、架空のキャラクターである「アカイさん」がオーナーというユニークな酒場になっています。

けんちくみならい
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この他にも地下1階にブルワリー、1階にレストランが入っていて、ホテルを除き4つの異なる店舗が入る複合施設になっています。

店舗によってコンセプトが異なるので、それぞれ訪れてみると、様々な雰囲気の空間を体感することができます。


まとめ

東京の日本橋兜町に誕生した、ホテルと飲食店からなる複合施設「K5」

歴史ある銀行建築がリノベーションされ、日本と北欧のデザインが融合した、日本橋の街全体を活性化させるハブとなる施設になっています。


施設内は、K5を象徴するお米をモチーフにした照明を初め、CKRがデザインしたオリジナルのインテリアが、上質で魅力的な空間を作り出しています。

けんちくみならい
けんちくみならい

元銀行の歴史ある建築がフルリノベーションされた複合施設。

特にホテルは、日本と北欧デザインが融合した、唯一無二の空間になっているので、宿泊すれば特別な滞在になること間違いありません。

1泊45,000円〜と安くありませんが、建築やインテリアが好きな方はぜひ一度宿泊してみてください。

詳細は公式サイトをご覧ください。


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