東京・白金台にある、コの字の回廊と水盤を持つ「瑞祥寺 庫裡」
建築家の隈研吾さんによる設計で、水盤には重要文化財の宝殿や枝垂れ梅が反射し、とても美しい風景を作ります。
今回はそんな美しい空間を持つ、寺院建築を紹介していきます。

中国をルーツに持つ黄檗宗(おうばくしゅう)の寺院である瑞祥寺。
庫裡(くり)とは、寺院に設けられる住職の居間や台所として使われる施設です。
2018年に再建され、重要文化財の宝殿に隣接した位置にあります。
東京の歴史ある閑静な住宅地である、白金台に位置する瑞祥寺。
都心にありながら、歴史的な雰囲気のある空間を体感することができます。

庫裡の外装には木のルーバーが多く計画されていて
墓地へと続く通路に設けられたポーチには、透かしのようなルーバーが設けられ、神聖な空間との境界を緩やかに作っています。

また、回廊に面した庫裡の外装は細かいピッチで設けられていて、独特のリズムが作られています。
開口部だけでなく壁面にもルーバーが設けられ、外装全体での連続性を持ちます。
細く、狭いピッチのルーバーが、あまり主張をしていない印象を受けました。

中国をルーツに持つ寺院のため、中国建築特有の奥行きがコンセプトになっています。
そのため、宝殿からの軸線を意識した配置になっていて、回廊と宝殿の動線が明確になっています。

また、軒裏の垂木が奥行きを強調していて、空間の広がりを印象づけているのも特徴です。
通常よりも高さのある、細長い垂木が印象的で、回廊空間の奥行きを感じることができます。
回廊の隅に立つと、パースの効いた空間をよく感じることができました。

庫裡はコの字状に配置され、その周囲を巡るように回廊が計画されています。
回廊は地域に開かれた場所として計画され、水盤の中央に設けられた舞台では、催しが行われることが想定されています。
周囲の風景を反射する水盤が印象的で、気持ちのいい空間となっています。
また、水盤でイベントが開催されている様子を見てみたいと思いました。

中国をルーツに持つ禅宗の一派である黄檗宗の寺院建築。
中国建築特有のデプス(奥行き)を持つ空間や、軸線が特徴の建築となっています。
水盤に反射する重要文化財の宝殿や、枝垂れ梅が美しい風景を作ります。
隈研吾さん特有の木のルーバーが印象的な建築となっていました。
2月には枝垂れ梅が開花し、水盤に反射する美しい風景を作ります。
訪問した際の建築VlogをYouTubeで公開予定。よければご覧ください。
