静岡県・静岡市にある、線路沿いに佇む「駿府教会」
設計者は西沢大良さんで、SANAAの西沢立衛さんのお兄さんがこの建築に携わっています。
大良さんは、構造的なアプローチが特徴で、立衛さんの軽やかさや透明感のある建築との違いを垣間見ることができます。
今回はそんな教会建築を紹介していきます。

線路沿いに立つ駿府教会ですが、以前は郊外の住宅地にあったそうで、
中心地かつ人の目につくような場所として、この敷地に移転されています。
中心市街地と住宅地のちょうど中間に位置する場所にあります。
実際訪れてみると、線路沿いにあるため目につきやすく、とても利用のしやすい教会でした。
電車がかなり近くを通るので、音は大丈かなと心配でしたが、中に入ると全く音が聞こえなく驚きました。

この建築では、塗装やクロスによる仕上げが全くされてなく、木材のみで仕上げられているのが特徴になっています。
これは、短命の素材ではなく、長寿命の自然素材で構成することで、長く利用される教会建築を実現するため。
また、名だたる教会建築が、石やコンクリートなどの自然素材で作られていることも、理由に挙げられています。
木材だけで構成されているため、とても温かみのある内部空間になっていました。
この空間に通うことが楽しみになるような建築になっています。

礼拝堂の壁面は、パイン材(杉材)で仕上げられていますが、上部に行くほど細くなっていて、最上部の方は糸のように細い木材になっています。
これにより光の当たり方によって、奥が透けて見え、構造体のトラスが時刻の変化とともに現れてきます。
自分が伺った時間には、天井から光が斜めに差し込み、上部が透けた状態を見ることができました。
ふわっと浮かび上がるような構造体がとても印象的で、美しい内部空間を作り出していました。

外壁はレッドシダーの割肌仕上げになっていて、竣工時は少し赤みのある外観だったものの、現在は黒色や銀色に見える色味になっています。
木造とは思えない、モダンな見た目の建築になっていて、荘厳な教会建築になっています。
竣工時の写真をみると、赤みのある木材で仕上げられた外観になっていますが、現在は燻銀の外観になっていました。
とてもモダンな印象を受け、現代の教会建築としてとても魅力的な建築になっています。

時刻の変化により、蜃気楼のように浮かび上がる構造体が印象的な教会建築。
モダンな燻銀の外観とは対照的な、温かみのある内部空間を持ち、天井から差し込む光が美しい建築になっています。
外観からは想像できない内部空間になっていて、差し込む光がとても美しい教会でした。
立地もよく、わかりやすい場所にあるので、近くに訪れた際は立ち寄ってみてください。
訪問した際の建築VlogをYouTubeで公開予定です。よければご覧ください。
